良寛顕彰の父と讃えられる耐雪(佐藤吉太郎)が大正4年、良寛堂建立を発願。
その至誠に賛同する良寛敬慕の人々との熱意と実行の苦難の記録を、耐雪の備忘記録「用留」の原文により読み解く。後世の人々へ遺す貴重な資料である。
 良寛の出生地・出雲崎の同人達の懸命な協力と良寛敬慕の安田靫彦画伯の全面的な支援のもと、小林古径・川合玉堂・川端龍子・小川芋銭・小杉放庵画伯ら日本画壇の重鎮の協力を得て、いま良寛記念館に残る作品の寄贈から建立の資金づくりに、まさに東奔西走。
 幾多の思考錯誤を経て、大正11年にようやく上棟・建立式にこぎつけるまでの詳細な記録は、一編のドラマを見るようなスリルに満ちたものである。

本書の主な内容
●刊行によせて  
  財団法人良寛記念館理事長  高居覚阿
●巻頭グラビア  
  当時の写真で見る良寛堂建立の記録
●第1部  佐藤耐雪の「用留」を読む
大正4年の発願から、11年の建立竣工までの 詳細な記録。
●第2部 佐藤耐雪の「用留」抜粋(原文)
●第3部 佐藤耐雪の「用留」の解説(登場人物のことなど)真言宗・権田雷斧大僧正、糸魚川に還元したばかりの相馬御風、修善寺・新井旅館の相原貫太郎など多彩な登場人物を紹介
●第4部 資料編
「大愚山良寛寺造営設立趣意書」など、貴重な文書も原寸大に再現、 建立時の「新潟新聞」
「中越新報」の珍しい記事も収録。

【佐藤耐雪 年譜】 
    各時代の耐雪の写真も豊富に挿入。
    反町タカ子著 【全国良寛会参与】 【財団法人・良寛記念館顧問】
  ●B5版 約380頁 上製本 定価3千円(良寛堂建立90周年記念特価 1,800円+税)
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