一彫入魂、仏像に心寄せて  吉水弘志
  釈迦如来坐像を彫ってみて

 趣味で彫刻を始めて、かれこれ15〜6年が過ぎましたが、最近は身近なところで材木の購入が困難になり、彫るものに制約を受ける状況です。

 仏像は比較的に小さいものが多く、材木も購入し易く、しかも身近で見ることも容易ですので挑戦してみようと思い、彫ってみました。

 参考書を頼りに彫っては見たものの仏像独特の温和でしかも険しいお顔。これがなかなか難しく、それに加えて全体のバランスが取りにくく、5〜6体をオシャカに。
 
 獅子頭、レリーフ等何種類か彫ってみて、自分なりにまずまずの作品が出来たのですが、仏像を彫ってみて、つくづく技術の未熟さを痛感した作品でした。
獅子頭に魅せられて  吉水弘志
十数年前、砺波・金沢・能登等の北陸方面に旅行した際、砺波で作られている欄間が素晴らしい彫刻だとの話を聞いたことを思い出し、後学のためにと立ち寄り、そこで見た獅子頭の素晴らしさに圧倒され感動し写真を5〜6枚ほど撮らせていただきました。
 その後は、金沢の郷土資料館のような場所で、再度な渡って獅子頭を見学。其処では丸太より完成までの工程が展示され、それを見た時、素人の私でも何とか彫れるような気がしました。
 正月になると子供の頃小さな獅子頭で遊んだことを思い出し、早速写真を送ってもらい彫り始めたのが獅子頭造りとの出会いであります。
 後年、能面や仏像を彫っている友人に出会い、能面展や美術館等を見歩いたり又技術的な指導等を受けながら、何面か彫刻してみたが自分にはどうも合わないようなので休止しました。
 ところが友人の新築祝いに獅子頭を贈る事になった事から再度彫り始め今日に至っております。彫っている間は没頭できますのでストレス等が溜まらない事が効用の一つではないかと思われます。
 
東京出雲崎会の新年総会、懇親会に私の提供した獅子頭を冠り、会場の隅々まで有志から回ってもらいオンバコ取り等、皆様方から喜んでもらっております。是非会場まで足を運んでください、お待ちしております。